お知らせ
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芝大門 いまづ クリニックからのお知らせ

AKIBA Cancer Forum 2015

日本を代表する、がんの専門医が2015年8月8日(土)大集結!!

秋葉原UDX 4F・6F(JR秋葉原駅 電気街口を出て目の前)

ネクスト1 午後5時〜午後5時50分

「がんと漢方薬」芝大門いまづクリニック 今津嘉宏

参加費 無料

お陰様で、126名の参加を頂きました。ありがとうございました。

Q Life 漢方 漢方専門医が教える!「漢方薬の飲み方のコツ」とは?

漢方専門医が教える!「漢方薬の飲み方のコツ」とは?

[漢方ニュース] 2015/07/29

「漢方薬は苦いから…」と、処方されたのにも関わらずなかなか飲めないという人も多いのではないでしょうか。漢方専門医の芝大門いまづクリニック院長の今津嘉宏先生に漢方薬を美味しく飲むコツを聞きました。

2015年9月号 美的「前代未聞の404問404答!悩みの解決?まかせてよ!」

2015年9月号(7月23日発売)第15巻第5号通巻178号

美的「前代未聞の404問404答!悩みの解決?まかせてよ!」

夏の不調は、ドクターに聞いてみよう!P.120~125

アドバイスが掲載されました。

休診のお知らせ 2015.8.10〜8.15 午前・午後 休診させていただきます

2015(平成27)年8月10日(月)から、8月15日(土)まで、午前・午後、休診とさせていただきます。

週刊 東洋経済

2015(平成27)年7月18日発行

週刊 東洋経済 第6605号 P.72~73「保険適応除外の議論 漢方薬の危機」

取材していただきました。

Q life 漢方 ”女性特有のカラダの悩み”におススメの漢方薬は?

“女性特有のカラダの悩み”におススメの漢方薬は?

[漢方ニュース] 2015/07/15

ストレス・イライラ、便秘に冷え性…。女性特有のお悩みは、漢方の得意分野でもあります。
 そこで、芝大門いまづクリニックの今津嘉宏先生に、8つの症状をピックアップしてもらい、悩める女性のための漢方薬を解説していただきました。

京都西川の眠りと健康の公開講座

2015(平成27)年7月15日(水)13:00〜14:00

会場:ウインクあいち 9階903号室

演題「睡眠と生活習慣病」

講師:芝大門いまづクリニック 今津嘉宏

休診のお知らせ 2015.7.16〜7.17.午前・午後

休診のお知らせ

2015(平成27)年7月16日(木)午前・午後 休診

2015(平成27)年7月17日(金)午前・午後 休診

2015年7月9日(木)休診のお知らせ

2015年7月9日(木)午前と午後の診療を休診とさせていただきます。

【阿部純子のトレンド探検隊】うつ病から認知症まで“こころの不調”に用いられる漢方治療

 アレルギー疾患、高齢者疾患、婦人科疾患、皮膚科疾患などに渡って用いられ、いまや最先端医療のひとつとして世界的に評価されている漢方治療。「体・心・肌」の不調を治す漢方薬は、うつ病や認知症、睡眠障害といった精神的な病気や症状に対しても有効であることがわかっている。

 こころの不調に対し、どのように漢方医療が関わっているのか、「芝大門 いまづクリニック」院長の今津嘉宏さんのセミナーに参加して話を伺った。

 外科医としてキャリアをスタートした今津さんは、がん治療に携わる中、抗がん剤や放射線治療による副作用に苦しむ患者を目の当たりにして、その解決法を模索する中で漢方を学び始める。婦人科領域に漢方医学を取り入れていた産婦人科医の村田高明さんに師事し、漢方医学の基礎を学び、外科学と漢方医学の融合を目指してきた。

「こころはどこにあるか難しい。精神的なものは脳だろうし、機能としては心臓になる。現代医学的にこころの不調を考えると、こころは神経系、免疫系、内分泌系、からだは循環器系、呼吸器系、消化器系と細分化されてしまう。

 こころの不調を西洋医学で治療するとなると、精神科、心療内科、免疫系、内分泌系、産婦人科など、原因を探るにはいろいろな科に行かなければならない。西洋医学の考え方だと、本来のあり方からどんどん遠ざかってしまうイメージがある。

 対して漢方医学はとてもシンプルな考え方だ。漢方薬の観点からこころを見ると『気』というひとつの言葉で表現できる。こころに関わるものは『気』のほかに『血』『水』があり、この3つに関連している薬を処方すればよい。漢方治療をしながら、必要であれば専門医療機関へ紹介することができるので、漢方薬は漢方医療と西洋医療のキャッチボールするためのハブとしての役割があると思う」

◆自律神経に作用する漢方薬

 脳でこころに関わるのは、感情、情緒、理性。漢方では「喜・怒・憂・思・悲・恐・驚」の7つの感情の変化をいう。

 ストレスや怒りを感じたとき、アロマやヨガ、運動、入浴など人それぞれに気分転換があるが、気分の切り替えがうまくできず、脳を休めることをさせないと、うつ病になる可能性がある。現在ではうつ病は生活習慣病のひとつになっており、こころが疲れたために脳に負担がかかり起こるといわれる。漢方医学では「気」に問題にある状態なので、気を改善する薬を使う。

 代表的なものは「蘇葉(そよう)」、これは赤シソの葉で、気を調整するときに使う漢方薬の原料。殺菌作用だけでなく気分を調整してくれる薬として使うことができる。蘇葉が入っている漢方薬が「半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)」。

「陳皮(ちんぴ)」とはみかんの皮で、「枳実(きじつ)」は熟していない状態のダイダイなどの果実。両方とも気を巡らせるときに使う薬草で「香蘇散(こうそさん)」に使う。香蘇散には蘇葉も含まれている。「桂皮(けいひ)」はシナモンのこと。このように日常生活でも摂れるような材料を漢方は取り入れている。

 こころの中で神経系の中心となるものが、交感神経と副交感神経で、自律神経とは交感神経と副交感神経の両方のバランスを指し、自律神経のバランスが崩れると体の調子や、精神的な不調を訴えるようになる。

 交感神経はアドレナリン、副交感神経はアセチルコリンというホルモンが働いている。交感神経が働いているときはいわば戦闘態勢で、心拍数が早くなる、呼吸が荒くなる、手に汗をかくなどの状態が起こる。血管を収縮し血流を下げているので手足が冷える。副交感神経が働いているときは、呼吸が穏やかでリラックスした状態になり、ねむくなったり、空腹を感じたりする。血管を広げて血流を良くするため手足は温かくなる。

 漢方医学では「気・血・水」の中でも水のバランスを良くすると、自律神経のバランスは良くなる。めまいやふらつき、耳鳴り、頭痛、足のむくみ、冷えは漢方医学でいうと水のバランスが悪い=自律神経のバランスが悪いということになる。この治療に用いるのが「五苓散(ごれいさん)」。五苓散は「猪苓(ちょれい)」「茯苓(ぶくりょう)」「蒼朮(そうじゅつ)または白朮(びゃくじゅつ)」「沢瀉(たくしゃ)」「桂皮」の5種類の生薬から成る。

◆認知症、アルツハイマーに作用する漢方薬

 急激に高齢化社会が進む日本では、2020年には65~75歳よりも、75歳以上のパーセンテージの方が上回る。平均寿命が長くなると浮上するのが健康寿命の問題で、認知症の中でも増加するアルツハイマー型認知症に対する対策を見直す必要がある。

「抑肝散(よくかんさん)」は、夜泣きや疳の虫に処方されてきた漢方薬で、英語ではメンタル・コントロール・メディスンと呼ばれるように、感情、理性を調整してくれる作用があることが近年の研究で判明している。

 抑肝散はうつ病、メンタルケアだけでなく、認知症における行動、心理症状に伴う各症状を改善するという治療効果が報告されている。アルツハイマー型認知症の薬物治療に用いられる薬は、副作用として日常生活動作(ADL)に支障をきたし、つまずいたり、転びやすくなるが、抑肝散はそれを起こさないということがわかっている。

 また、現在がん治療を行っている患者にも漢方を処方されることがあるが、これは抗がん剤の副作用の軽減や生活の質(QOL)を良くすることが目的で、免疫や全身症状を改善させるという意味で使われている。

 CDDP(シスプラチン)という抗がん剤の副作用は腎機能障害で、がんは治るが副作用で苦しむケースも多い。CDDPを投与された患者に、漢方薬を併用したところ、腎臓の機能を低下させずに抗がん剤としての効果は減らしていないことがわかった。こういったデータを提示して、実際の現場でも漢方薬を処方している。

 免疫機能は人間の体は外から入ってくるものを取捨選択して、受け入れていいものか毒なのかを分けているが、ジャッジするのが腸管免疫。舌で味覚を確かめる、強い胃酸で菌を殺す、小腸、大腸で良いものと悪いいものを仕分けるなど、腸管免疫は体を守る防御機能になっている。

 腸管免疫には腸内細菌が関係しているが、昔の人は腸内細菌に関係する薬は、腸管免疫にも作用すると知っており、腸管免疫に働く漢方薬が生まれた。漢方では気の分類に入り、消化器を調整する薬としては薬用人参をメインに他の漢方を組み合わせたものを使う。

◆性ホルモンに作用する漢方薬

 男性と女性ではホルモンの変化が異なり、2週間単位で女性はホルモンバランスが変わり、男性と比べて変化の大きい女性ホルモンが精神的にも大きな影響を与える。

 女性ホルモンは物忘れ、認知症、脳血流、アルツハイマー、更年期症状など、脳に影響を及ぼすホルモンといわれている。精神的な要因が大きい拒食症の比率を見ると女性は男性に比べると10倍になっている。うつ病は男性に対し女性は2倍、認知症は3倍だ。

 漢方薬を処方する場合、同じ症状でも男性と女性では処方する薬が違うという。女性は「血の道症」といった、月経前症候群、出産後母体症候群、更年期症候群といった女性ホルモンの変化による症状が出ることも多い。こういった場合は「血(けつ)」に働く漢方薬が処方される。

 女性ホルモンに作用する薬は3つあり、「当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)」は「血(けつ)・水」の異常に働き、記憶学習能力、睡眠の改善、卵巣機能、免疫機能を改善する。「加味逍遥散(かみしょうようさん)」は「気・血」に働き、更年期障害を改善する。「桂枝茯苓丸(けいしぶくりょうがん)」は「血」に働き、冷えやのぼせを改善する。

 漢方医学の本場は中国だと思われているが、漢方医学は日本で培われた日本独自の医学体系で、中国の伝統医学である「中医学」や韓国の伝統医学「韓医学」とは、診断方法や治療法が全く異なるという。また、西洋医学と漢方医学の双方を一人の医師が処方できるのは日本だけだ。

 漢方薬は改善が見られなければ変えることができ、2週間、早い時は3日で変えることもあるという。漢方薬はずっと続ける必要はなく、良くなったらやめてよい。

 漢方薬は全身状態を改善しながら、悩んでいる症状も改善するような効き方なので、ドクターショッピングをしても改善が見られないと悩む場合は、漢方医学の専門医師に相談してみるのも手段として有効ではないだろうか。漢方薬は保険医療が適用されるので、医師にかかれば保険で処方ができる。

文/阿部 純子