お知らせ
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芝大門 いまづ クリニックからのお知らせ

Doctor’s 漢方エッセイに記事がのりました

  NPO法人「みんなの漢方」に私にとって忘れがたい漢方処方「芍薬甘草湯」がアップされました。

同僚のための研究

昨年、昭和薬科大学を退官された田代眞一(たしろしんいち)教授は、ご自分の体を使って数多くの基礎実験を行い、すばらしい研究結果をぼくたちに残してくれました。
数年前、京都の学会から東京へ帰る新幹線でご一緒させていただいた田代先生からは、基礎研究の題材の探し方や実験にまつわる苦労話など、終始ビールを片手に楽しいお話しを拝聴させていただきました。
田代先生からぼくがもっとも影響を受けた研究結果は、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」についての研究です。
この研究は、田代先生の研究室にいらっしゃった月経痛で悩んでいた女性たちをなんとか苦痛から救うことはできないものかと、行われたものだそうです。田代先生のお人柄がうかがえる研究の一つです。

月経痛が治りました

この研究は、実際に月経痛で悩んでいる女性に協力していただき行われた研究です。
使われた漢方薬は、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」です。
この「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」は、「芍薬(しゃくやく)」と「甘草(かんぞう)」というたった2種類の生薬でできている漢方薬で、急激におこる筋肉のけいれんをともなう疼痛に用いられます。
研究の結果、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を内服すると月経痛が軽くなり、なかにはまったく鎮痛剤を使わなくてもよくなる女性もいらっしゃることがわかりました。
この漢方薬は、妊娠を心配している方や薬剤アレルギーを持っている方にとって、鎮痛剤を使わないですむわけですから、たいへんありがたいものだといえるでしょう。
しかし、田代先生のすばらしいところは、ここからです。この研究結果から、田代先生は、どうして「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」が効くヒトと効かないヒトがいるのか、をさらに追求され、原因を突き止められています。

腸内細菌の働きのおかげ

月経痛で悩む日本人女性の4人のうち3人には「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」は有効で、残りの1人には、効かない。
どうしてなのでしょうか。
理由は、ヒトが「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を分解して有効成分を作り利用するためには、ある種の腸内細菌が必要だったんです。この腸内細菌は、すでにみなさんの腸の中に住んでいるのですが、教育をしてあげないと「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を分解することができないのだそうです。
ヒトの力では、分解することのできない成分でも、腸内細菌の力を借りてクスリとして活用することができます。このような腸内細菌のことを資化菌(しかきん)といいます。
腸の中には、100兆個の腸内細菌が住んでいます。人間の体を作っている細胞の数は60兆個と言われていますので、すごい数ですね。
ビフィズス菌を使った健康食品がたくさんあることからも、腸内細菌の重要性がうかがわれます。

そして、すべての女性のために

「痛風の原因とされているビールをたくさん飲めば、痛風が治る。」という本まで出しているビール好きの田代先生ですが、田代先生の本当にすごいところは、ここからです。
「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」が効かなかったヒトへ、月経前から「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を飲んでもらいます。すると、腸内細菌が教育されます。それまでは「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を分解することが出来なかった腸内細菌が教育され、「芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)」を分解、活用することができるようになり、月経痛が治ることがわかりました。
ぼくのクリニックには、「駆け込み寺」のように、さまざまな悩みをお持ちの方がおみえになります。
ぼくは、決して言い伝えや経験論だけで治療するのではなく、漢方薬といえども、現代医学的に使い治療を行っていく必要があると思います。
宇宙ステーションで生活する時代に生きているわたしたちだからこそ、科学的に証明され解明された作用機序をひとつひとつ組み合わせて、理論的に漢方薬を活用して、病気を治していくことも大切だと思います。

CLINIC BAMBOO 2014.4月号

 CLINIC BAMBOO Clinic REPORT1に当クリニックの取材記事が掲載されました。
「漢方医学の導入とコ・メディカルの雇用で患者の多様な悩みに対応」

週刊朝日MOOK 正しくつきあう漢方2014[完全ガイド]

 最新版 全国の漢方治療医 2509人リスト
P.174 芝大門いまづクリニックが掲載されました。

「病名のない診察室」豊田美加著 ワニブックス

「病名のない診察室」
 5つの心温まる話です。
取材協力させていただきました。

平成26年度千葉大学大学院薬学研究院・薬友会 第1回卒後教育研修講座 2014年4月19日(土)

 平成26年度千葉大学大学院薬学研究院・薬友会 第1回卒後教育研修講座 年間テーマ
「地域の健康を支える薬剤師~在宅医療に向き合おう~」

日時:平成 26 4 19 日(土)午後 2 30 分~5 30

場所:千葉大学西千葉キャンパスけやき会館

資料代:2,000 円(予約不要・当日受付致します。学生・大学院生は無料です。)
プログラム:

1.「DI の時間」 講師:株式会社ツムラ

2.「緩和医療に必要な漢方薬の知識」

講師:今津 嘉宏(芝大門いまづクリニック院長)

3 .「高齢社会をささえる医療ネットワーク」

講師:山下 純 (千葉大学大学院薬学研究院 医薬品情報学 教授)

※本講座は日本薬剤師研修センター(2 単位)および日本緩和医療薬学会(2 単 位)の集合研修会の認定を受けます。 

第27回中信がん治療セミナー「がん診療における漢方薬の基礎知識」

 相澤病院(相澤孝夫院長)は2014年3月20日(木)午後7時から、松本市のホテルブエナビスタで「第27回中信がん治療セミナー」を開く。全国医師向けの「漢方キャラバンセミナー」などで講師を務める芝大門いまづクリニック(東京都)の今津嘉宏院長が「がん診療における漢方薬の基礎知識」と題し講演する。終了後には意見交換会を開く。

緩和ケアにおける補完代替医療とは

 慶應義塾大学薬学部共立キャンパス 2号館251号室
一般社団法人 東京都港区薬剤師会 主催
講師 
1. 芝大門いまづクリニック 今津嘉宏
2. 帝京大学 大野智先生

獨協医科大学東洋医学研究会シリーズ勉強会 連続講義3

 19:00~20:30 獨協医科大学 臨床医学棟10階 獨協メディカル倶楽部
「病棟での漢方」 

新薬と臨床 メディカルスクエェアークリニカルポイントー

 Journal of New Remedies & Clinics Vol.63 No.2 2014
P.107(265)~114(272) 「がん診療における漢方薬の活用 −新薬による治療を続けるために−」
論文が掲載されました。

KAMPO フォーラム

 ベルサール九段 13:00~16:30